図書館で読書関連の本を眺めていたところこの本に目が行った。
脳科学者といえば茂木健一郎の名前が出てくるが、読書で頭が磨かれるとはどういうことなのだろうか。
本文の引用も踏まえながらまとめてみた。
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著者が考える知性=どれだけたくさんの人の立場で考えられるか
一番脳が鍛えられるのは本を読んでいる時。これほどまでに本読書をすすめるのはどんなに時代が流れても、我々は絶対に言葉を使い続けるから。
本ほど何人もの知恵が凝縮され、練り上げられた文章はない。
編集者のチェック、文字間違いの指摘、読みやすさの軌道修正。事実関係に間違ったところはないか誤植はないか。 文全体の方向性に至るまで、一冊の本を完成させるために何度も繰り返し目を通して推敲する。
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著作本文には下線はないが本の価値はここと思われるのであえて引いた。が、私達が触れる情報は出どころが様々。その事実関係を含めて何人もの人が確認し、練り上げられているため本は情報源としての確かさがある程度担保されている。
また読書した数だけデータが蓄積されていく(足場が出来ていく)中で自分以外の誰かの目線に立つことができる。
(本を読む=自分の経験を増やす)
文章を読む=自分とは違った人間の考え方や人生を追体験すること。
書き手の思考の道筋を一緒になってたどり、自分とは違う人間の感じ方や考え方を自分のペースで発見していく。
勉強というのは机にかじりついて暗記をしたり計算をしたりすることのように世間では思われているが、著者自身がケンブリッジ大学に留学していたときに
「勉強とは読むことだ」ということを悟った。
「自分以外の誰かの目線に立つことができるか」ということは科学的な要素。
当時、東京大学理学部物理学科教授の若林先生の博士課程の院生研究者が研究室でやっていたことはズバリ「読む」こと。
なので読書をするということは勉強をすることであり、様々な追体験をすることと同じであり、それが脳を磨いていくことになる。
人が成長すれば手に取る本も成長する。
本はその意味で「自分という人間の成長を映す鏡」でもあります。
読書初心者は読み切れて嬉しいと感じられる簡単すぎず、難しすぎないくらいの本に挑戦しよう。
人間が持っている「すごい能力」
著者が掲げる知識を吸収し、人生に活かす技法(膨大なデータを血肉にする「7つのと絶対ポイント」)として
- 脳には雑食が良い(乱読が大事・ジャンルは問わない)著者が力を尽くして書いた文章にできるだけ多く接し、自分の中に新しい何かを育てていくことが自分たちに出来ること。
- 「複数」を同時進行で。
- 自分の軸になるカノンを作る(カノン=自分の軸になる作品のこと)
- 「事情通(オタク)」と仲良くなる
- 「ネットの気軽さ」と「紙のプレミアム感」を使い分ける。信頼性は紙の方。本屋さんは紙の本と同じで全体を見渡しやすい。
- 「いい文章」と「悪い文章」を知る。文章には経済価値がある。いい文章は、ありとあらゆるスキルと比べても圧倒的なお金を生む力がある。
- 「速読」を使いこなす。茂木流として ①「もくじ」を見て全体像を俯瞰する ②「これはちょっと面白そう」という見出しがあれば、その項目は重点的に読む③全体をパラパラめくって「だいたいこんな事が書かれている」というポイントを把握する
「いい本」の見分け方のポイント
それについて語りたくなるかどうか
これからも様々な本に触れることで脳を磨くことも大事だが、人間関係の取っ掛かりとしての雑談や人間としての深みにもなる読書を大事にしていこう。